マチダが秋鮭の生すじこをイクラの醤油漬けにするやり方を教える
や、や、やった~!!!!

去年の同じ頃、初物のすじこに出会った時は目ん玉が飛び出るほど高額で、「例年通りならもうしばらくすれば値段が落ち着いてくるのでそうしたら買おう」と一旦スルーしたが最後、そのあと近年稀にみる鮭の不作となり二度とお目にかかることはなかったのである。あの時ケチらず買っておけば…と何度悔やんだことか。
そんなわけでノーイクラで過ごした去年の恨みを晴らすべく、今年は見つけた瞬間に絶対買う!と心に誓っていたことをついに実行する時がきた。値段は100gで1,290円と、この時期ならこのぐらいだろうという程度で、今のところは大丈夫そう。
いくらの醤油漬けは自分で作った方が絶対に旨いぞ
これはねぇ本当にそうなの。
自分で作ったものを一度味わってしまうと、出来合いのイクラって妙な風味だったんだなぁという事実に気づいてしまう。もちろんまずくて食べられないというほどではないが、なんだか損した気分になるというか。北海道物産展で購入してきたイクラでさえそうだったんだから、これはもうそういうものなんだろうと思う。
漬けダレを作っておく
いくらを漬け込むタレはみりんと酒を煮切って使うことから、先に作って冷ましておく必要があるわけだ。


みりん、酒、しょう油の配合は1:1:1を目安にお好みで。もちろん全て一緒くたに沸騰させても良い。
わたしはしょう油の風味を活かしたいのと、酒とみりんだけを煮切ることでしょう油の比がやや増えることになり、その方が好きなので後入れしている。昆布も無ければ入れる必要はないが、入れた方がより複雑な旨味を楽しめることは間違いない。

昆布を入れる場合は時間をおきすぎないこと。タレに粘りが出てしまうので欲張らずにさっさと取り出してしまうといい。
生すじこをほぐしてバラバラのイクラにする【アニサキス対策も】
すじこをほぐしてバラバラになったものがイクラだと勝手にそう思っていたが、今ググってみたらハッキリとはそう出てこない。もし違ったら見出しが意味不明になるけどまぁいいかニュアンスは伝わるでしょ。
ここからの作業をザックリと説明すると『卵巣膜に包まれたイクラをバラバラにほぐしてよく洗い、タレに漬ける』ということになる。
洗う作業は別にしても、ほぐすのは温かいお湯の中で行った方が(卵巣膜が縮むので)はるかにやりやすい。そしてその湯温を高くすることでついでにアニサキス対策をも済ませてしまおうというわけ。その際お湯には塩分濃度1%程度になるよう塩を加えておこう。そうしないと浸透圧の関係で卵が割れやすくなり、旨みも外に溶け出してしまうぞ。


お湯の温度はおよそ70℃!大丈夫、この程度でイクラが茹で上がったりはしないから。思いのほか丈夫なんだこいつらは。
アニサキスは60℃で1分以上加熱することで死滅するとのことだが、じゃあ60℃でいいかというとボールに注ぎ込んで冷たいイクラに触れた時点で湯温はすぐに下がってしまう。なのでやや熱めにしておくべきという意味での70℃なのだ。


最後に、残っている70℃のお湯をもう一度注いでサッと混ぜたらザルにとって冷水で冷やす!ここまでで1分を目指す気持ちでやれば間違いないだろう。
っていうかね、後で詳しく書くけど、個人的にはそこまでアニサキスを気にする必要は無いんじゃないかと思ってるんだな。食べるのが自分だけならここまでしないと思う。マチダ家では妻と長男もイクラが大好物でよく食べてくれるので、二人のためにしている作業といっても過言ではない。
洗って、洗って、また洗う
この段階で目に見える大きなゴミをつまんでおくといい。作業は引き続き塩水で行うといいだろう。

見えるけどね。じゃあ洗ってみるよ?


すごいでしょ?何なんだろうねコレ。薄い膜みたいなものが外側から剥がれ落ちているように見える。そしてこれ無限なのかっていうぐらい出ます。なので水を代えて、洗って、代えて、洗ってをアナタの気が済むまで繰り返してください。

何回したかな15回ぐらいかな。結局ね、もしアニサキスがいたとしても、この工程を経てなお逃げ延びることは出来ないんじゃないかなと思うの。だってイクラの中にはいないわけでしょ?突き破ったら割れちゃうんだから。そうしたら絶対に流れていっちゃうって。
実際にわたしはこの作業中に一度だけアニサキスくんを見かけたことがある。
彼は洗って代えて地獄を経てまさに今シンクの流しに吸い込まれていくというところで、わたしがハッと指でつまんで捕まえたが、既にピーンと棒状にお亡くなりになっていた。ということはやっぱりいるにはいるわけで…まあ、アニサキス対策については完全に自己責任ということですな。
わたしはこの洗って代えての作業をする時は、いちいち塩水を作るのが面倒なので真水を使いつつも、手早く済ませるようにはしている。それでも浸透圧の関係でイクラが上の画像のように白くなってしまうが、最後の仕上げに再び塩水で優しく洗ってやれば元に戻るぞ。

よく水を切ってからタレに漬け込む
ここまできたらザルにとってよく水気を切ろう。そしてこの段階で最終チェックをするといい。一粒一粒…というわけにはいかないが、指先でよりわけながら、取り残しのゴミや怪しく変色している個体があったら取り除いて。



あとは明日を待つだけだ。
食べるだけ
翌日のお昼ご飯をわたしがいかに待ちわびていたことか。

はぁ旨い。今年はあと何回食べられるんだろう。
例年なら10日にいっぺんぐらいは店頭に並んでいたし、価格もシーズン終わりのほうになると100g700円前後まで下がっていたものだ。ここ数年はただでさえ環境の変化が激しいので「いつも通り」は望むべくもないのかもしれないが…それでも願ってしまうのが人情というやつで。