MDFボードの自作防音室完成【後編】
当記事は2016年4月13日にウェブサイト「ウサギ屋本店」にて公開された内容をベースに、現在の状況に合わせて筆者自身が加筆・修正のうえ再掲載したものです。商品価格等は全てその当時の数字なのでご注意ください。
お待たせしました後編です。
防音室の内側に吸音材を取り付けて完成するまでをご紹介しつつ、最後にその防音効果を検証してみようと思う。
内部に吸音材を貼りつける
あとは前編で完成した外壁の内側に吸音材を貼るだけ。しかしこの期に及んでマチダは、まだどんなものを吸音材にすべきか迷っていたのであった。
吸音材を選定しよう
とりあえずネットで調べてみたところ、吸音材って結構お高いのね!例えばコレとか。

参考サイトESW10-303 吸音・防音材ホワイトキューオン 東京防音 幅300mm厚さ10mm 1枚 【通販モノタロウ】
いかにも吸音しそうな名前のコイツは【幅】300mm×【高さ】300mm×【厚さ】10mmのものが一枚で419円なり。
自作防音室は【幅】915mm×【高さ】1825mmの4面 + 天井で出来ているので、必要になる枚数を概算して価格を出してみると…およそ35,000円かぁ。っておおぉぉい!高いよ!もちろん他の商品も見たんだけどね…最低ラインの吸音材でも結局20,000円ぐらいにはなってしまいそうで。
失意の中、なんとなく近所のホームセンターに足を向けたわたしは、段ボールとか、スポンジゴムとか、今までに目を付けていた素材をあらためてチェックしてみた。そして全面を覆うとして計算してみると、やはりどれもそれなりの金額になってしまうという事実だけがわかった。
これはもういったん帰って頭を冷やした方がいいな…とホームセンターの出口へ向かったその時!出会ってしまったのです。

これね、マットレスなんよ。布団の下に敷いて、長く使っていると湿気でつぶれてくるあのマットレスなの。
素材を見たら「ウレタンフォーム」と書いてあるじゃない。吸音効果に定評のある連続気泡のウレタン様ですよ!しかも三つ折りのシングルサイズで一つ1,980円という、本物の吸音材では考えられないほどの安価!4つあれば全面が覆える計算になるので、およそ8,000円で事足りてしまうということになる。こんなん絶対買いでしょ。
店頭にちょうど4つしかなかったのでろくに調査もせずそそくさと全てを買い占めてきた。…まぁ、「ウレタンはウレタンでもマットレスのものは吸音材になりません」みたいな事実が発覚した瞬間にゴミ確定かナっ☆
マットレスからウレタンフォームを取り出す
さっそく中身を取り出してみよう。

幸いジッパーで出し入れできる仕組みだったので次から次へと出していく。ただこれだけの作業なのに、ウレタンと布が静電気で密着してしまっていて本当に大変だった。しかも三つ折り×4つで12枚分もあるんだもの。これたぶん入れるのも同様に大変だったんだろうなぁ。
どこかの誰かが苦労して入れたウレタンをわたしが苦労して出す。
出し終わったら次へ。誰かが入れたものを、また出す。
苦労したんだろうなぁ…ふふっ…でも結局わたしに出されちゃうんだけどね。どこかの誰か、無駄な作業をしたもんだ。熟練の職人か何か知らないけど、貴方が入れたウレタンは全てマチダが引きずり出してやる…!ふふっ…はっはっは…はーっはっはっは!(情緒崩壊

非常に疲れる作業であった。しかしここからが本番、こいつらを切り貼りしていくぞ。
ウレタンフォームを防音室に貼る
いうてもただのスポンジ様素材で、切るのも貼るのも簡単そうに見えたんだ。サクッと終わるだろうと。
いやぁ…ウレタンってくっつかないものなんだね!全然知らなかった。両面テープだめ。ガムテープもだめ。瞬間接着剤でもだめ。どうすりゃいいのよと途方にくれながらネットを調べてみると、やはりウレタンにも使える接着剤がちゃんと存在していた。その名も「セメダインSuper XG」!
そう、前回扉のゴムを貼ったときに使った接着剤なのである。よかったねぇ。
しかし、セメダインSuper XGを使ったからといってここからの作業が劇的に楽になるということはなかった。張り付けるのはいいんだけど、その後ある程度乾燥するまで待たないとウレタンの自重で落ちてきちゃうんよ。だからそれまでずっと押さえていなくちゃいけないというわけ。

実際のところテープの類ではウレタンをほとんど固定することができず、まさに「お気持ち程度」なのだ。ウレタンを切り出して、貼っては押さえ、手が空いたらまた切り出して、貼って、押さえての繰り返し。

この作業の画像はこれだけ。もう何をする元気もなくって。ウレタンを貼り付けるだけでかなりの時間を使ってしまった。
しかし、これをもって自作防音室は完成だ!おめでとう。全てのチルドレンに、おめでとう。
防音室完成!MDFボードとマットレスの防音効果は?
出来上がった防音室がこちら。

う~ん…本当にしみじみ嬉しい。
早速防音効果を試してみよう。ただの小部屋が出来た、ということではなんの意味もないのだから。なにしろ吸音材はマットレスの格安ウレタンなのだから。
防音室の中と外、等距離になる場所にコンデンサーマイクを設置して歌い比べてみた。始めに外で歌い → 防音室に入って(ズズズという音はドアの開閉音) → 中で歌う、という順序になっている。
これは…想定していた以上なのでは?
数値的に何dBマイナスになっているのかはわからないが、聴いたらわかる明らかな防音効果と言っていいだろう。家族に確認してもらったところ、防音室内で大声を出しても隣の部屋にはほぼ届いていないらしい。同じ建物の隣の部屋で聞こえないのなら、建物外への漏れについては言わずもがなだ。
もう一つ驚いたのは防音室内の反響。ウレタンフォームを貼る前、実は声を出すとかなり反響してしまっていて、果たしてこの部屋で録音なんて出来るのかしら…と心配していたものだが、ウレタンフォームを貼った瞬間その反響がきれいさっぱり無くなってしまった。ちなみに厚さは4cmある。良い吸音材を貼ればまた違った世界があるのだろうが、今のわたしにはマットレスのウレタンで十分だったみたい。
かかった費用はおそらく25,000円から30,000円ぐらい。いずれしっかり算出してご報告しようと思う。
今後当ブログ(マチダ注:ウサギ屋本店のこと)に掲載する音源は、全てこの自作防音室で録ったものになるはずだ。いやぁよかったよかった。
次の記事自作防音室の制作費を算出してみた